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元気いっぱいの女の子、かのこちゃんは小学校一年生。
家に飼っている老犬・玄三郎とアカトラ猫のマドレーヌは
犬と猫だけど、夫婦のようにとっても仲良しです。
実は、マドレーヌは猫の集会では「マドレーヌ夫人」と呼ばれ
「外国語」を話せる猫として尊敬されていました。
それというのも、玄三郎とは初めて会ったときからお互いの
言葉がなぜか通じるという不思議があり、二匹は実際に
夫婦として一緒にいることにしたのです。
ひとりと2匹が織りなす日常の発見や不思議が温かく
ほほえましく、そして切なく描かれています。
ちょっと不思議な、それでいて懐かしい日常のひとこま。
かのこちゃんのびっくり言動の面白さは、この年頃の
子どもならでは、なので、自分の妹弟たちの幼い日を
思い出し、くすくす笑ってしまいます。
マドレーヌ夫人と玄三郎の夫婦関係も、とても優しくて
随所にほろりと泣かされました。
宝物にしたいような、物語です。
かずや藤枝、図書委員のメンバーにまた会える!
第3弾が出るとは思わなかったので、嬉しかったです。
今回の語り手は、かずと大地、そして壬生っち。
高3の夏、進路に悩みながらも、川本かずらは
相変わらず図書室に向かう日々。1年前に告白して
きた藤枝は、かずらの気持ちを尊重して変わらず
「トモダチ」として側にいてくれていますが、かずらは
自分の藤枝への気持ちが変化していることに
戸惑いを感じていました。
一方で、かずらの親友・武市大地は友人の小嶋から
「かずらが気になる」と打ち明けられ、それまでは
全く意識しなかった「女の子」として、かずらを見る
ようになり・・・・。
「今さら!」な大地の気付きにびっくりですが、
これは、かずと藤枝の関係の発展のためにも必要な
出来事だったんだなぁと思いました。
私は当初から藤枝派なので、藤枝が男として人間と
して成長しているのがわかり、キュンとなりました。
かずの親友の壬生っちもかっこよくて、実在するなら
ぜひお友だちになりたい女子。
彼らの恋愛模様ももちろんですが、短い高校生活が
終わりを迎えようとしていて、これからの人生について
考え悩む、その時期の焦燥感や切なさや・・・色々が
思い出され、読むたび心が青春時代に戻ります。
瑞々しい作品です。